はじめに
最近、PCを新しく新調したため、使用していたノートPCが余ってしまいました。
そのため、その余ったノートPCを活用して、Manjaro LinuxをRDPサーバーとして構築しました。
環境
セットアップに使用したPCのスペックは以下の通りです。
- PC: ThinkPad T480s
- CPU: Intel i7-8550U
- GPU: NVIDIA GeForce MX150
- メモリ: 24GB
- OS: Manjaro Linux
- Display Server: Xorg
- デスクトップ環境: KDE Plasma 6.1.5
VNCとRDPのどちらにするか
リモートデスクトップをするにあたり、RDPとVNCのどちらにするのか検討しました。
参考にした記事はこちらです。
今回は、Windowsからの接続をメインに考え、描画品質や操作感に優れるRDPを採用しました。
RDPサーバーのセットアップ
1. パッケージのインストール
以下のコマンドでxrdpとxorgxrdpをインストールします。
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2. 非rootユーザーでのログイン設定
/etc/X11/Xwrapper.config
ファイルに以下の行を追加します。この設定により、非rootユーザーでもログイン可能になります。
allowed_users=anybody
needs_root_rights=no
3. サービスの起動
以下のコマンドでxrdpサービスを有効化します。
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4. 接続テスト
Windowsのリモートデスクトップ接続を開き、ManjaroサーバーのIPアドレスを入力します。xrdpのログイン画面が表示されたことが確認できました。
5. KDE Plasmaの表示問題を修正
ログイン後、画面が真っ暗になりました。
KDE Plasmaには既知の問題が存在しており、以下の記事を参考に修正しました。
/etc/xrdp/startwm.sh
を以下のように編集。
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再度、サービスを再起動し、無事接続されることを確認しました。
ラップトップのフタを閉じてもスリープさせない設定
ラップトップをサーバーとして使用する場合、フタを閉じてもスリープしないように設定します。
以下の記事を参考にしました。
/etc/systemd/logind.conf
を以下のように編集。
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これで、ラップトップのフタを閉じてもスリープしないように設定できました。
サウンド設定
RDP接続時にサウンドがノートPCから聞こえてきたため、以下のパッケージをインストールしました。
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ルーターで固定IPの割り振り
ルーターの管理画面から固定IPを割り振り、IPアドレスが変わることがないように設定しました。
まとめ
この記事では、ThinkPad T480sにManjaro Linuxをインストールし、RDPサーバーを構築する手順を解説しました。
ただ、余ったノートPCはサーバーとして稼働させておきたく、Manjaroじゃなくてもいい部分も多いなと感じているので、そのうち総入れ替えをする予定です。